休職中に書いていた3行日記
休職中にやらなくてはいけないことは、そんなに多くはない。
病院への定期的な通院、会社への休職申請、会社から課題があればそれをこなすなど。会社からの課題というのは、日記を書くこととか毎日の健康を記録するなどして、会社に提出すること。私も3行日記を書いていた。それには日付、天気、体調を10段階で評価する、3行でコメントを書く。そういったことを書いていた。
5分もあれば、パッと書けそうだが、休職当時の私はなかなかできない。ネガティブなことを書くと反芻して余計悲しくなるので、ポジティブなことを書くようにしていた。
頭がスッキリせず、長い文章を組み立てることが難しいので、短い言葉、単語を連ねて3行日記を書くこともあった。翌月になると、1か月分をまとめて会社に送付する。その際に先月どんなことを書いたか、さっと目を通す。
「これ、ポエムみたいだなぁ」
短い言葉の連なりは、私の気持ちを端的にあらわしていた。また、短い言葉に、当時の空気感がふわっと再現されるような、当時にタイムスリップしたような感覚になった。
ここいまポエムのはじまりのはじまり
体調が落ち着いた頃には、会社へ提出する3行日記とは別にポエムを書くようになった。3行日記に連ねたものも、ポエムを書くノートへ書き写した。自分が感じたこと、経験したこと、五感で体験したこと。これらをノートに書いた。
リズムや構成はまったく気にしない。書きたいことを書きたいように書いた。
これが「ここいまポエム」のはじまりのはじまりである。
音声配信stand.fmで思い切って、ノートに書いた言葉の連なりを「ここいまポエム」として朗読配信した。最初は全く聞かれなかった。
ポエムのレベルが低いのか?共感できない内容なのか?それともポエム、というジャンル自体が受け入れられない?朗読が良くない?試行錯誤の結果、私が朗読するよりも、朗読の上手い方、好きな方に朗読してもらった方が作品が生き生きとするように感じて、朗読フリーにしてみた。
そうすると、想像以上に朗読をしてくださる方が出て来てくださり、また、泣きながら朗読してくださったりした。朗読フリーにしたことで私はたくさんの方とご縁をいただき、たくさんの経験をすることができた。
※すべての作品において、著作権はここいまに属します。stand.fm発の朗読配信に限り朗読フリーとしています。stand.fm発の配信であれば、ポッドキャストの連携も可としています。stand.fm以外の媒体で朗読することは許諾していません。(2023年5月5日現在)
「ここいまポエム」は私の生きざまそのもの
私にとって「ここいまポエム」とは、苦しいことも悲しいことも、うれしいことも、その時の感情全てをありのままに表現したもので、カッコよく言うと生きざまそのものだと思う。作品は私自身のようであり、私の分身のようである。余談だが、恋愛の作品は半分妄想である笑。またB面というのは、言葉遊び、戯れである。
100作品を超えたので、朗読していただく方も、選び甲斐が出て来たのではないだろうか?朗読することで、私は癒される。悲しい作品は気持ちが当時にタイムスリップするが、懐かしく感じるくらいに、休職の記憶も遠いものになってきている。
書いててよかった、と思う。
今、私と同じような思いを抱えている人へ、届いてほしい。辛さや苦しさはしばらく続くかもしれない。それを抱えている毎日はとても重たいし、いつまで続くんだろう?と落ち込んだり、こんなに苦しいのは自分だけではないかと孤独感まで抱えたりするかもしれない。
でも、必ず夜はあける。太陽が昇る前の、白ばみ。ほのかに見えるけど、強いパワーがある。汚れのない、光り。「ここいまポエム」を通して、癒されたり心地よく感じたり、1ミリの希望を感じて欲しいと、願いを込めている。
続