癒しの詩(朗読フリー)

手を伸ばす

光を 光をつかもうとする

産まれたての ふわふわな小さな指に

光が ゆるやかにまとわりつく

 

目が光を追いかける

光を 光を 見ようとする

曇りのない透明な つぶらな瞳に

光が まっすぐに差す

 

光に抱かれ 光にまみれ

光に包まれ 光に暖められ

心地よくて 優しくて

うれしくて 安心して

あなたは 笑った

 

光の差し込む 床の間で

笑う 笑う あなたを見る

光と戯れる あなたを見る

「ここに産まれて来てくれて ありがとう」

あなたの母は あなたを見つめた

光に祝福された 春の日の午後

あなたの大切な人たちの 笑顔にあふれた 小さな田舎町

 

あなたの母が産まれ あなたが産まれ わたしが産まれた

かたく つながれた縁(えん)の糸

変わらず 光は あなたを包む

「わたしを産んでくれて ありがとう」

離れて遠い町 雑踏の中であなたの笑顔を思い

恥じない生き方をしよう、

睦び月(むつびつき)の午後 口角を上げて歩き出す

 

 

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ここいま
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