ーなにか、突き抜けられない。
35歳を過ぎたあたりから、ずっと感じていた。
ーここいまさんは、頑張ってるんだけどね…
頑張りを褒められると、能力のなさを指摘されている気がした。
就職活動を始めた21歳の頃イメージしていた
アラフォーになった私は、
全身ブランドなどの一流のものに身を包み、
綺麗な高層ビルの中にあるオフィスで働き、
多くの人から憧れられ、
界隈では名前の通っているような、そんな存在。
アラフォーになった実際の私は?
制服に身を包み、
シフト制で働き、
マニュアル通りに働く毎日。
仕事場では「店員さん」と呼び止められる。
おかしいな、
そう思いながら何年も過ごしてきた。
努力が足りなかったのかな?
生き方が不器用なのかな?
自己分析をしたり、
色んな転職サイトに登録してみたり、
資格試験のパンフレットを取り寄せたり、
街の占い師さんに頼ってみたり。
いつまでこんな自分探しを続けるんだろう?
いつまで私は、何か違うと思いながら、毎日を過ごすんだろう?
ー輝きたい。
ーなりたい自分になりたい。
ー21歳の自分に「私カッコいいでしょ」って言いたい。
そのためには、何をしたらいいんだろう?
今の職場で頑張れば、報われるだろうか?
何も分からない、誰も答えを教えてくれない。
ーまぁ、いいか。
そう言い聞かせて、今日も私は職場にでかけていく。
こんな毎日を過ごしていた。