恋愛の詩(朗読フリー)

あなたの体温が空気に溶けた時

風の音が聞こえる

風は雲にその形を映し出す

雲の形は 風の形

きっと わたしとあなたの見る風の形は違うけど

それでも同じ空の下

 

わたしはあなたをしっている

あなたはわたしを知らないけれど

それでもいいの

この空の下 あなたが息をしていればいいの

風のひとひらが 空気をかきまぜ

空気があなたにまとわりつき 優しくあなたをつつんだ時

あなたの体温は空気に溶けていく

空気に溶けていく

 

あなたはわたしのことを知らないけれど

それでもいいの

あなたが息を吸って あなたが息を吐いた

その体温が空気に溶けていく

空気に溶けていく

空気をかき混ぜ その空気のひとひらが風となり

あなたのことをここで思っている わたしに届くかもしれない

わたしは深呼吸する

あなたを感じて深呼吸する

あなたはわたしのことを知らないけれど

それでもいいの

風の形が違う場所にいる その距離感がちょうどいい

ちょうどいいの

 

 

 

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ここいま
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