しあわせになりたいと思っていた
そのためにはお金を稼いで
いいカバンと靴とアクセサリーで
流行りのスイーツをインスタアップして
キラキラしてないと と思ってた
それはそれで 楽しかった
その時から 今でも残っているのは
ごくわずかのブランド品と 昔のアカウント
いま わたしの幸せは、
家の中にある、古ぼけた鍋とホットカーペットから
つくられる
お鍋を食べて しゃべってると
あなたが笑ってくれる
あたたかくて ほっぺたが 紅くなって
すこし眠そうにしてる ふしめがちのまつげ
そっとなぞって おやすみ、と言える
今日もご飯たくさん食べて、たくさん話を聞いてくれて
ありがとう、と言って、眠る。
これができるいま、わたしは幸せな人生を送っている