もし、家族や大事な友達が突然変わってしまったとしたら?
病気と闘う夫を愛とユーモアで支える日々を描いた感動の純愛コミックエッセイがあります。
作者は細川貂々さん。1969年生まれ。セツ・モードセミナー卒業後、漫画家、イラストレーターとして活動されています。今回ご紹介する『ツレがうつになりまして。』は2009年に出版されると大ベストセラーとなり、通称「ツレうつ」ともよばれるようになりました。また2011年には映画化もされました。
細川貂々『ツレがうつになりまして。』
本書の目次です。
part1 ある日、突然、うつ病に。
part2 一番、重くて、つらい時期。
part3 浮いて、沈んでの回復期。
part4 少しずつ、上を向いて歩こう。
ほのぼの番外編
スーパーサラリーマンだったツレ(作者の夫)がある日、突然「死にたい」とつぶやいたことから始まります。うつ病ってなに?どう看病したらいいのか?私は一体これからどうすればいいの?と困惑する作者。愛とユーモアで支える日々が、かわいらしい漫画で少しずつ読み進めることができるように描かれています。
非常に共感したポイントがあります。
・薬が効くっ
・なまけ病なの?
・まわりの情報を受け入れられない
・申し訳ない病
・過去の自分と比べる
・40歳ショック
・映画が怖い
私事ですが、この本を手に取ったのは2019年の冬。うつ状態で会社を休職した頃でした。自身の症状と比べて、とても似ていること、自分には当てはまらないことを比べて読み進めていました。そして、自分だけではない、病気なのだから仕方ないと思ったり、本書のあたたかい絵柄のタッチに癒されたりしていました。
少し回復したところで、共感したポイントは以下です。
・映画が見られる
・新しいことに興味がわく
・自分を変える
・ありのままを受け入れる
おわりに のところで細川貂々さんは以下のことを伝えられたらうれしいと書かれています。
「うつ病は後ろめたい病気ではなくて、誰でもなる病気だし、ちゃんと治療をすれば治りますよ、大丈夫ですよ。」
メンタル系の病気は孤独を感じやすいですが、本書を通して一人じゃない、大丈夫。というメッセージを受け取ることができます。今心が重く感じる方も、そうでない方も、うつ病がどんな病気かを知るために本書を手にとってはいかがでしょうか?