あなたのことでおぼえていること
それは 華奢な背中と あかいくちびる
それだけでわたし 目が離せなくなったの
明け方
無印のシーツにくるまれて
わたしに華奢な背中を見せたあなたの心は分からない
こっち向いて って言えなくて
ひんやりした背中を見ていた ずっとずっと
そんな背中越しに しとしとしとしと流れる
雨粒の音を聴いてた
背の高いあなたと話すとき
ゆっくりと動く喉仏を見ていた ずっとずっと
そして時々は勇気を出したんだけど
あかいくちびるまでしか見えなかったよ
あなたのことでおぼえていること
背の高いあなたのことでおぼえていること
それは
華奢な背中とあかいくちびるだけ