子どもの頃 山の中の竹林を眺めていたら
声が聞こえた気がした
女の人の優しい声で 呼ばれた気がした
不思議と怖くなかったけれど
行ったら戻って来れない気がした
子どもの頃 近所のお兄ちゃんに連れられて
小さな池を見に行った
辺りは草が生い茂り 池の水は深い緑色をしていた
帰って家族にその話をすると
そこに池などないと 皆が言った
不思議なことがたくさんあった
大人に違うと言われたら 納得するしかなかったし インターネットで調べることもなかった
ただただ 不思議だね そういうものなんだね
そう言って 一晩寝れば忘れてしまう
何かとの境界線が曖昧だった子ども時代
毎日が面白かった 子ども時代