手のひらの白い箱で「声」を聴く。
低い声、高い声、ソフトな声、優しい声、強さのある声、少し不安そうな声、元気な声、落ち着いた声、跳ねた感じの声…
箱からは色んな「楽しさ」が溢れている。
私はその「気持ち」を聞きながら、その時々のきもちに寄り添ってくださっていることに、驚く。
今、私は、自分を疑い、不安になり、何度も確認し、それでも不安になる。
何か間違っていないだろうか?
伝え忘れたことはないだろうか?
前の光ではなく、後ろの影を見つめている。
そんな私に「前の光は楽しいよ」「前の光はあたたかいよ」「前の光を一緒に感じてみよう」というようにそれぞれの声でメッセージを投げかけてくれる。
私は目の前の白い箱から流れる「メッセージ」を受け取り、怖いながらも前の光を見つめる、腹をくくる、それができそうな気持ちになっている。
完
(この物語はフィクションです)